「粗食」こそが、シンプルな健康食!
小野寺 諭/2009年10月30日(第2回)
失われた伝統の日本食
戦後日本では、アメリカ人と比較して日本人は体が小さく貧弱だということで、体格の向上が注目されました。
アメリカ人のように足が長くて立派な体格にするにはどうすればいいのか。
食事を比較すると、アメリカ人は牛乳を飲んで、肉と生野菜を食べます。日本人の日常食はごはんと味噌汁と野菜のおかず、それに季節の魚を少し食べるくらいで、肉もあまり食べず、牛乳も飲みませんでした。
だから日本人は体が小さくて貧弱なのだと、日本の伝統食は欧米食に変化しました。
学校給食にはパンと牛乳が導入され、子どもたちの味覚も変わりました。
現代栄養学では牛乳と卵と肉を奨励され、これまでの低たんぱく・低脂肪の日本の食事は、高たんぱく・高脂肪の食事に変わりました。
しかし、粗食と思われた日本の伝統食こそ、実は高ビタミン・高ミネラル・高酵素と栄養素のバランスの良い食事だったのです。
よく、「一日に30品目を食べなさい」と言われますが、本当にそれで栄養のバランスが整うのでしょうか?
部分食ばかりを30品目とっても栄養のアンバランスが拡大するだけです。
あれもこれもと多くの食品を食べすぎるようになり、日本人に肥満が増えました。
穀物のお米を主食にする日本人は、消化・吸収に時間がかかるため腸が長く短足、胴長ですが小粒で丈夫でした。
食生活の欧米化で、体型は大きくなりましたが、体力も運動能力も低下しています。
栄養過多で肥満も増え、今話題のメタボリック症候群などの生活習慣病を引き起こしました。
アメリカの食事と健康を研究したマクガバンレポートでも、理想的な食事は、粗食と思われていた日本の伝統食だと発表されました。
理想はごはんと味噌汁と野菜中心のおかず
まずは主食のお米をしっかり食べることが大切で、米が足りないときは麦です。
麦で加工されたものでは、うどんやすいとん、蒸しパンなどがあります。
ヒエ・アワ・キビなどの雑穀も実は栄養の宝庫ですので、お米に混ぜて食べることをお勧めします。
次におかずですが、野菜や海草を使った、四季折々の新鮮な旬のおかずが理想です。
肉をあまり食べない日本人にとって、野菜の中でも大豆は特別で、油揚げやがんもどきを作って煮物に加えたり、豆腐や納豆を作ったりして、忙しい生活の中でもたんぱく質をとる工夫をしていました。
そして、魚や卵や肉などの動物たんぱくは行事食で、ごちそうとしてときどき食べる程度でした。
また酵素も重要で、自然の生の食べ物はすべて酵素を含んでいますが、火を通せば失活します。
人間は多くのものに火を通して食べますから、あらためて酵素を補う工夫が必要です。
味噌、納豆、玄米発酵食品、たくあん、梅干しなどの発酵食品で酵素を補給しましょう。
ごはんと味噌汁と野菜中心のおかずは、低脂肪・低たんぱく・高ビタミン・高ミネラル・高酵素で、栄養バランスがとれている健康食です。
小野寺諭(おのでらさとる)のプロフィール
食アドバイザー・健康管理士・鍼灸師
学習院大学経済学部を卒業後、秀和鰍ノ入社。その後、東京医療専門学校を修了し鍼灸師を取得する。帰郷し食事療法の指導や整体の仕事を行いつつ、多くの治療法や健康法を実践し研究する。1998年手軽にできる玄米食の玄米酵素に出会い、(有)健美を設立。現在は食生活指導と玄米酵素の普及を中心に、健康の個人相談や講演活動を精力的に展開中。
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