延命中止例の登録制度導入へ 救急医学会、透明性確保
2009年10月26日配信
日本救急医学会は25日までに、死期が迫った患者の延命治療を中止する判断やプロセスの透明性を高めるため、会員の医師が経験した中止例を任意で登録する制度を導入する方針を決めた。
11月にも運用を始める予定。任意登録のため全例を把握できない限界はあるが、「命の切り捨て」を防ぐ方策として注目される。
学会によると、インターネット上の会員専用ページから、人工呼吸器などの延命措置を中止した患者の年代や性別、症状、中止を決めた診断やプロセスなどにつ いて記入を求める。学会内の終末期医療に関する特別委員会が月1回程度内容をチェック、判断や経過に疑問のある事例があれば調査することなどを検討してい る。登録内容は一般公開しない。
日本救急医学会は、各地で呼吸器外し問題が発覚し、一部の医師が殺人罪に問われたことなどを受け、07年に指針を策定。「脳死」や「余命が数日以内」といった死期が近い患者に限り、医療チームで対応することなどを条件に、呼吸器外しを容認した。
しかし、指針に従っても刑事責任を免れる法的担保はなく、救急医療現場の混乱は続いている。
特別委員会の有賀徹委員長(昭和大教授)は「医療チームや病院内で十分に検討し、中止の判断やプロセスを対外的に説明できるようにすることが大切。登録制度で現場の抱える課題を把握し、議論を深めていきたい」としている。







